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農林水産技術会議

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機能性成分高めた品種続々と

 

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食べて健康に

食品には一つ目に栄養となり体を維持する「栄養機能」、二つ目においしさを与えてくれる「嗜好機能」、三つ目に体調の調節や健康を維持・増進する「生体調節機能」があります。この三つ目の機能を持つ食品は近年注目されてきました。

このような機能を食品に表示する制度として、1991年に特定保健用食品制度、いわゆる特保(トクホ)が始まりました。食品の機能について、人への効果を検証する試験結果に基づいて国の審査が行われ、食品への表示の許可が与えられる制度です。

ところが審査から許可されるまで長い時間と多額の費用が掛かることから、2015年4月に人への有効性や安全性について、企業などが自ら評価し、科学的な根拠をもとに表示する「機能性表示食品」の制度が始まりました。

温州ミカンに多く含まれるβ-クリプトキサンチンに骨の健康を保つ働きがあることや、べにふうき緑茶に多く含まれるメチル化カテキンに目や鼻の不快感を軽減させる働きがあることを表示した、機能性表示食品が発売されました。

機能性を持つ品種

農産物には健康の維持・増進に役立つ成分が含まれていることがわかってきたのですが、その効果が得られる量を食べることは難しいものです。そこで品種改良により、その成分を高める研究が進められています。

例えば、血液の流れを改善する効果が期待されるケルセチンを多く含むタマネギ「クエルリッチ」、内臓脂肪の蓄積を抑える効果が期待されるβグルカンを多く含む大麦「ビューファイバー」、血液中の中性脂肪の上昇を抑える効果が期待されるβ-コングリシニンを多く含む大豆「ななほまれ」、目の調子を整える効果が期待されるアントシアニンを多く含む紫サツマイモ「アヤムラサキ」や黒大豆「クロダマル」などがあります。

これらの研究が進み、機能性成分を多く含む農産物や食品が機能性表示食品制度を通じて世の中の多くの人たちに知られるようになり、皆さんの健康の維持・増進に結び付くことが期待されます。

 

 写真 クロダマルを使ったお菓子

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2016年2月26日に掲載されたものを再編集

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農林水産技術会議事務局研究調整課

担当者:広報班
代表:03-3502-8111(内線5847)
ダイヤルイン:03-3502-7407
FAX番号:03-5511-8622

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