このページの本文へ移動

農林水産技術会議

メニュー

タイトル

燃料代70%の削減効果を確認

 

 漫画

  

トマトやキュウリは冬でもお店で売っていますが、もともとは夏に育つ野菜だということをご存じですか。夏の野菜を冬に育てるためには、ハウスの中の暖房が必要です。他にも花や果物など、ハウスで暖房を使って作られる農作物はたくさんあります。

ハウスの暖房には重油という燃料をたくさん使うため、農家の経営に大きな負担になっています。また、日本では台風などの強風でハウスが壊れることが問題になっており、強風を受けても壊れない強いハウスを建てる必要があります。

ハウスを暖かく保つ布団資材と水チューブ

綿を布で挟んだ布団のような資材で、ハウスのフィルムの内側に張ることにより、ハウスを保温する技術が開発されました。この資材は、ハウスにとって布団のように、内側の暖かさを逃がしにくくします。

また、ハウスの横の部分に水をためたチューブを積み重ねておく技術も開発されました。このチューブを設置しておくと、昼間に日光で水が温められて、夜に冷えてくると徐々にその熱を放出し、同時に外からの冷気もシャットアウトします。布団資材と水のチューブを両方使った場合の暖房の燃料代削減効果を2011年1月に香川県内で確かめたところ、約70%削減できることがわかりました。

ハウスを強くするダブルアーチ

ハウスを台風がおそっても壊れないようにするためには、骨組みを太くしたり数を増やせば簡単ですが、そうすると、値段が高くなったり、ハウス内で日陰の部分が多くなって作物の生育に悪影響があります。これらの問題を起こさないハウスの強化方法として、骨組みのパイプを外側、内側に2本並べて配置するダブルアーチという方法があります。

最近、この2本のパイプをつなぐ新しい補強金具が開発されました。この補強金具を使うと、ハウスに縦、横のどちらから風が当たっても骨組みが曲がることがありません。また、骨組みの本数を減らしても強さを保つことができるため、ハウスの中の陰の部分も少なくなり、作物に光がよく当たるようになります。

今回紹介した新しい技術を使ったハウスは各地で増えており、農家のみなさんの経営に役立っています。

 図

 

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2015年11月27日に掲載されたものを再編集

お問合せ先

農林水産技術会議事務局研究調整課

担当者:広報班
代表:03-3502-8111(内線5847)
ダイヤルイン:03-3502-7407
FAX番号:03-5511-8622

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader