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農林水産技術会議

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絶滅の鳥が生きる島と、外来生物の問題

漫画2

漫画3

漫画1

 

この鳥は、実はまだほとんどの図鑑にのっていません。なぜなら2011年に米国で新種と認められたばかりだからです。しかも発表と同時に、もう絶滅したかもしれないと報道されました。ミッドウェイ諸島で50年近く前に捕られた古い標本で新種とわかったものの、最近の記録は全くなかったのです。

生きていた幻の鳥

さてミッドウェイからはるか4千キロ、東京都小お笠がさ原わら村むらでは、ときどき種類のわからないミズナギドリが見つかっていました。これまで見つかったのは6羽。その形と遺伝子を森林総合研究所などが調べたところ、11年に米国で発表された鳥と同じとわかったのです。絶滅したかもしれない鳥が再発見されたのは、日本では約60年前のアホウドリ以来です。
小笠原諸島がユネスコの世界自然遺産に登録されたのが、これも11年。この珍しい鳥がここで生きているのがわかったことは、すてきなお祝いだったと言えるでしょう。

自然の恵みと外来生物

しかし、この鳥がきわめて少ないことは明らかで、いつ本当に絶滅してしまうかもわかりません。小笠原諸島では元からいた動植物が減り続けており、これはネコやネズミ、また外国産の樹木など人間が持ち込んだ「外来生物」が増えたためと考えられています。
外来生物は様々な場所で、元からある生態系に問題を起こしています。多様な生き物が暮らす自然は、私たちに食べ物や生活の品々の材料、そして心の豊かさも与えてくれます。その恵みを受けるために、人間はよそから持ち込む生き物を管理する必要があります。

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2013年6月28日に掲載されたものを再編集

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