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農林水産技術会議

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ふっくら、暖か、安価なシルクフィルを開発

「ふっくら、暖か、安価なシルクフィルを開発」を漫画で説明2

「ふっくら、暖か、安価なシルクフィルを開発」を漫画で説明3

「ふっくら、暖か、安価なシルクフィルを開発」を漫画で説明1

 

みなさん「真綿(まわた)」をご存じですか。江戸時代に木綿(もめん)(綿花の種から取れる繊維。コットン)の生産が盛んになる前は、わたと言えば真綿でした。真綿は、蚕の繭(まゆ)から作られています。真綿は白くて光沢があり、柔らかく保温性が高いため、布団や防寒具の中に詰め込む素材として利用され、質の良いものは紬つむぎ(絹織物)の原料としても利用されてきました。ところが、真綿はすべて手作業で作るため、手間がかかり、高価な点が問題でした。

新たな低コストの絹素材

そんな中、これまでの真綿に代わる新しいシルクわた「シルクフィル」が開発されました。2千粒程度の繭から一斉に糸を引き出し、枠に巻き取り、薬品で繭糸(けんし)の表面のセリシン(のり状のタンパク質)を取り除き、ほぐしてわたにします。セリシンは水溶性の物質ですので、取り除くことで水洗いができるようになります。これらの製造工程が機械化され、製造コストは真綿に比べて半分程度に抑えられました。

ふわっと、体にフィット

シルクフィルは、羊毛や木綿の布団と違って、人の肌にフィットする適度な軽さを持っています。また、布団の性能を評価する方法の一つに体積の大きさがありますが、シルクフィルは、従来の真綿や羊毛よりも体積が大きいので、ふわっとした特徴を持っていて、暖かく感じます。さらに、布団を押した時の戻りも、真綿や羊毛より高いという結果も得られています。
こうしたシルクフィルの登場で、日常生活においてシルクの利用が増えていくことが期待されています。

(絵:筒井 博子)

全国農業新聞[外部リンク] 2013年1月25日に掲載されたものを再編集

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