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農林水産技術会議

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平成27年9月11日

農林水産省

「新たな育種技術(NPBT)研究会」報告書の公表について

農林水産省は、平成25年10月から平成27年7月まで計7回、「新たな育種技術研究会」を開催してきました。この度、本研究会において報告書を取りまとめました。 

1 概要

近年、国内外では、通常の農作物を育成する一部過程に遺伝子組換え技術を適用する「新たな育種技術:NPBT(New Plant Breeding Techniques)」の開発・実用化が図られつつあり、遺伝子組換え規制上の取扱い等が議論されているところです。 

NPBTによって開発された農作物は、遺伝子組換え技術に用いた外来の遺伝子が残存せず、慣行の育種方法によっても同等のものが作出され得るため、結果として我が国の遺伝子組換え規制から除外し得るものが存在します。

農林水産省では、農林水産業の成長産業化に向け、国産農林水産物の「強み」を生み出す画期的な新品種の開発を加速化を図ることとしており、現在、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」において関係府省の協力を得てNPBTなど次世代育種システムの開発を推進中です。

このため、国内外におけるNPBTの研究開発の動向や規制上の取扱いに関する情報を収集・整理することにより、研究開発を適正に推進し、その研究成果の円滑な社会実装を図ること等を目的として、平成25年10月に有識者で構成する研究会を設置、本年8月に研究会報告書をとりまとめました。   

2 報告書のポイント

1. 現行規制に則した研究開発の適正な推進

  • 研究開発段階では、外来の遺伝子等が残存する個体(中間体)を扱うため、現行のカルタヘナ法※に基づく適正管理が必要。
  • 最終的に商品化する品種は、外来の遺伝子を有していないことが確認できれば、規制から除外される可能性があります。このため、規制当局との事前協議を行い、個別に規制の適用判断を仰ぐことが適当。

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律

2. 国民への情報提供やコミュニケーションの進め方

  • 我が国では、依然、遺伝子組換え技術を利用した農作物や食品に対する消費者等の懸念が根強く存在するため、規制の適用如何に関わらず、研究開発段階から様々な利害関係者(マスコミや生産者・消費者団体等)とのコミュニケーションを進め、それら関係者の期待や不安、懸念等を研究開発や実用化のプロセスに活かしていくことが重要。
  • また、国内の農業者や消費者がメリットを実感できる新品種開発を急ぎ、開発された現物と合わせて、
    (ア)将来の地球環境の変動や食料増産問題への対応の必要性
    (イ)自然界での交配や慣行の育種技術によっても、時間はかかるが同様の農作物が作出され得ること
    等について、説得力のある形で情報を発信し、コミュニケーションを行うことがポイント。

3. 規制上の取扱いに係る国際的な調和の推進

  • 現状では、各国・地域がそれぞれ規制上の取扱いを検討しており、この取扱いの相違が農産物貿易の混乱をもたらす可能性。
  • 今後、我が国において科学的な見解づくり等を加速化する一方で、OECD等においてそれら見解の国際的な共有を図り、規制上の取扱いに係る国際的な調和を推進することが重要。

 

この他、報告書に関連する情報は以下のURLから御覧いただけます。

 http://www.s.affrc.go.jp/docs/commitee/nbt/top.htm

3 今後の対応

農林水産省では、本報告書の公表により、NPBTに関する国内外の情報を広く発信するとともに、本報告書の提言に即して、

  1. 規制当局への事前相談の徹底等による研究開発段階におけるガバナンスの確保
  2. 食品安全等の規制担当部局とも連携して、更なる科学的な知見の収集・分析や海外における規制動向の把握、規制の調和に向けた国際的な対話の推進
  3. 本技術が農林水産業の振興や国民生活の向上、さらには将来の地球規模的な課題解決にどのように役立てられるべきかといった幅広い関係者との議論

を進めてまいります。

お問合せ先

農林水産技術会議事務局技術政策課技術安全室
担当者:鈴木、髙野
代表:03-3502-8111(内線5860)
ダイヤルイン:03-3502-7408
FAX:03-3507-8794

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