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農林水産技術会議

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2009年

1. イネの品種改良に新たな歴史を拓く、いもち病抵抗性遺伝子の発見-美味しく、いもち病に強い品種を開発-(PDF : 319KB)

独立行政法人 農業生物資源研究所は愛知県農業総合試験場などと共同で、「陸稲(おかぼ)」から、新しいタイプのいもち病抵抗性遺伝子(pi21)を発見し、ゲノム情報を利用して美味しくいもち病に強いイネ「中部125号」の開発に成功。遺伝子の位置情報を利用して長年にわたる品種改良の問題を解決した初めての事例で、ゲノム情報を利用した品種開発の高度化に期待。

2. 「SUNTORY blue rose APPLAUSE」新発売-世界初の「青いバラ」がいよいよ発売-(PDF : 395KB)

サントリーホールディングス株式会社は、遺伝子組換え技術により開発に成功した世界初の「青いバラ」を11月3日から首都圏や京阪神、愛知県内で発売。遺伝子組換え植物への理解増進に期待。

3. 米粉や飼料用米への利用が期待される九州向け水稲多収新品種「ミズホチカラ」を育成(PDF : 262KB)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センターは、玄米収量が一般主食用米と比べ2割多く、倒伏に強い水稲の多収新品種「ミズホチカラ」を開発。米粉や飼料用米への利用が期待。本品種の育成により、我が国の各気候区分(北海道~九州)に対応。

4. ブタゲノム塩基配列の概要解読が完了-美味しく安心できる豚肉生産や医療用モデルブタ開発を加速-(PDF : 275KB)

独立行政法人 農業生物資源研究所、米イリノイ大学、英サンガー研究所などの国際研究チームは、ブタゲノムの約98%の解読を完了。DNA情報を用いた良質で病気に強いブタ育種の加速化や、医療用実験モデル動物としてのブタの開発促進に貢献することが期待。

5. 微生物の「休眠遺伝子」を目覚めさせ、新たな抗生物質を発見-世界初、新薬発見に向けた革新的技術-(PDF : 610KB)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所とアステラス製薬株式会社は共同で、微生物の中で休眠状態になっている遺伝子を目覚めさせる技術を開発し、これを応用して新しい抗生物質を作らせることにも成功。抗生物質の遺伝子の約8割は休眠状態で未利用のまま残されており、新技術を使えば未知の抗生物質を大量に発見できる可能性も。

6. コメ等の穀物、野菜、果物、肉や魚介類など農畜水産物の産地や生産履歴を判別できる手法を開発(PDF : 538KB)

首都大学東京は、肉や魚介類、穀物など農水産物の産地を判別できる手法を開発。生育環境による元素の同位対比の違いによって、国内外、都道府県、地域までも判別可能。産地表示の偽装防止、信頼性確保に大きく貢献することが期待。

7.カドミウム高吸収イネ品種によるカドミウム汚染水田の浄化技術 (ファイトレメディエーション) を開発-新たな低コスト土壌浄化対策技術として期待-(PDF : 228KB)

独立行政法人 農業環境技術研究所などは、カドミウム高吸収イネを「早期落水栽培法」で2~3作栽培することにより、汚染土壌中のカドミウム濃度を20~40%低減できる技術を開発。費用は一般的な客土工法に比べ、7分の1程度で済むため、低コストな土壌浄化法として期待。

8.飲むワクチンを可能にする豚への免疫付与技術の開発-一度で複数の感染症に対応することが可能に-(PDF : 241KB)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所と株式会社微生物化学研究所は、豚丹毒と豚マイコプラズマ肺炎の豚の2種類の病気に対し、飲むだけで予防するワクチン開発を可能にする免疫付与技術を開発。人工ミルクなどに混ぜて投与できるため労力が軽減でき、価格も安く、豚にストレスを与えない画期的な「飲むワクチン」の実用化に期待。

9. 伝説の種雄牛「安福(やすふく)」号をクローン技術で復活(PDF : 319KB)

岐阜県畜産研究所と近畿大学は、飛騨牛の元祖とされ、13年前に死んだ後に冷凍保存されていた雄牛「安福号」の細胞からクローン牛を作ることに成功し、望安福と命名。望安福を研究素材とすることによって、安福が死亡した1993年当時にできなかった最新技術、たとえば遺伝子発現解析やタンパク質解析により、和牛のおいしさの秘密を探れるものと期待。また、絶滅した動物でも凍結組織が残っていれば、この技術で再生できる可能性も。

10. 植物の免疫システムをかいくぐる、カビの「ステルス作戦」の発見-病原カビに対する新たな防除法の開発に期待-(PDF : 1,063KB)

独立行政法人 農業生物資源研究所は、イネのいもち病菌は、イネ表面のワックス成分を認識すると多糖類α-1、3グルカンが菌の表面を覆い、これによってイネの自然免疫システムに探知されずに感染することを発見。イネにα-1、3グルカンを分解する能力を付与することにより、いもち病菌のみならず病害カビ全般に対して強い抵抗性を持つイネの開発に期待。

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